1.歳出・歳入の構成
下記の図は、財務省が作成している「令和8年度一般会計歳出・歳入の構成」になります。

図1 令和8年度一般会計歳出・歳入の構成
出所:財務省「財政に関する資料」
令和8年度の一般会計予算は、歳出・歳入ともに約122.3兆円となっています。
歳出のうち最も大きいのは社会保障関係費で、約39.1兆円と全体の31.9%を占めています。このほか、国債の元本返済や利払いにあてられる国債費が約31.3兆円、地方交付税交付金等が約20.9兆円となっています。
一方、歳入では、所得税、法人税、消費税などの租税及び印紙収入が約83.7兆円と全体の68.5%を占めています。しかし、税収などだけですべての歳出を賄っているわけではなく、約29.6兆円、歳入全体の24.2%を公債金によって賄う予算となっています。
このように、現在の国の財政は、社会保障などに多くの支出を行う一方、その歳入の一部を国債の発行によって賄う構造となっています。
2.普通国債残高の累増
次に、下記の図は、財務省が作成している「普通国債残高の累増」になります。

図2 普通国債残高の累増
出所:財務省「財政に関する資料」
上の図から、歳入の不足を補うために発行された国債が、長年にわたって積み上がってきたのがわかるかと思います。
普通国債残高は長期的に増加を続けており、令和8年度末には1,145兆円(前倒債限度額を含む)に達する見込みとなっています。なお、令和6年度末までは実績、令和7年度末は補正後予算、令和8年度末は予算に基づく見込みです。
普通国債には、公共事業などの財源として発行される建設公債のほか、税収などだけでは歳出を賄えない場合に発行される特例公債などがあります。図からも、特に1990年代後半以降、特例公債の残高が大きく積み上がってきたことがわかります。
このように、毎年度の歳入と歳出の差を国債の発行によって補ってきた結果、普通国債残高は大きな規模となっています。さらに言うと、今後、国債の金利が上昇した場合には、利払い費が増えることで財政の柔軟性が低下するという点は重要な論点となります。
3.私たちが考えるべきこと
日本の財政が今後どのような経路をたどるのかを正確に予測することはできませんが、人口減少や高齢化が進むなか、社会保障をはじめとする行政サービスの維持と財源の確保は、今後も重要な課題であると考えられます。そのため、私たちは、現在の税制や社会保障制度が将来にわたってまったく変わらないことを前提にするのではなく、一定の変化があり得ることも考慮しておく必要があると思います。
年金、医療、介護などの公的な制度を生活設計の土台としながらも、将来の制度変更にも対応できるよう、自分自身で備える部分とのバランスを考えておくことが大切ではないでしょうか。
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